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熱中症対策のポイント

STOP!熱中症 クールワークキャンペーン(職場における熱中症予防対策)

熱中症予防対策の徹底を図る

厚生労働省では、労働災害防止団体などと連携して、職場における熱中症の予防のために平成29年から「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン(職場における熱中症予防対策)」を展開し、重点的な取組を進めています。
各事業場においては、事業者、労働者が協力して、熱中症防止に取組みましょう!

暑くなる前から準備して、熱中症予防の徹底を図りましょう。

職場における熱中症による死傷者数の状況(2015~2025年)

職場での熱中症による死亡者及び休業4日以上の業務上疾病者の数(以下合わせて「死傷者数」という。)は、2010年以降毎年400人を超え、 令和7年(2025年)に1,681人となり、2024年と比較すると約40%増となっています。(うち死亡者数は15人)中でも、建設業・製造業の死傷者数が突出しています。
職場における熱中症による死傷災害の発生状況
(令和7年12月末速報値)

※各年の速報値は、1月1日〜12月31日までの間に発生した熱中症に係る労働災害で、翌年概ね1月7日までに労働者死傷病報告が提出されたものを集計したもの。

熱中症による死傷者数の業種別の状況
(2021〜2025年12月末速報値) (人)

準備期間(4月)中に実施すべき事項

熱中症予防のためには、暑くなる前から対策を検討しておくことが必要です。安全衛生委員会などで必要な対策を検討しておきましょう。

労働衛生管理体制の確立

事業場ごとに熱中症予防管理者を選任し、熱中症予防の責任体制を確立しましょう。

暑さ指数(WBGT)の把握の準備

平成29年3月にJIS規格が定められました。熱中症のリスクが高い職場では、JIS B 7922:2023に適合した黒球温度計付きのWBGT測定器を準備し、点検を行いましょう。

作業手順・作業計画の策定

暑さ指数(WBGT)など、状況に応じた休憩時間の確保、作業の中止など夏期の暑熱環境下に対応した作業手順・作業計画をあらかじめ策定しておきましょう。余裕を持った作業計画を立てましょう。

設備対策の検討

簡易な屋根の設置、通風又は冷房設備、散水設備(ミストシャワーなど)の設置により暑さ指数を下げる工夫をしましょう。

休憩場所の確保の検討

冷房を備えた休憩場所や涼しい休憩場所の確保できるように検討しましょう。

服装の検討

透湿性及び通気性の良い作業着を準備しましょう。送風や送水により身体を冷却する機能をもつ服(クールベスト等)の導入も検討しましょう。

教育研修の実施

管理者、作業者を対象として、熱中症予防のための教育を行いましょう。

緊急時の対応の事前確認

緊急時の対応(異常時における連絡体制や対応手順等)を確認し、関係者に周知しましょう。

キャンペーン期間(5月から9月)中に実施すべき事項 STEP1

[暑さ指数(WBGT)の把握]

あらかじめ準備した、日本産業規格(JIS Z 8504又はJIS B 7922)に適合したWBGT指数計を使用し、暑さ指数(WBGT)を随時把握しましょう。 なお、作業場所が近い場合でも、気温だけでなく輻射熱や湿度の違いなどにより暑さ指数(WBGT)が大きく異なることがあるため、作業現場ごとに暑さ指数(WBGT)を測ることが必要です。

※黒球温度計が付いていないなど日本産業規格に適合しない測定器では、屋外や輻射熱がある屋内の作業場所で、暑さ指数(WBGT)が正常に測定されない場合があるため、ご注意ください。

[暑さ指数(WBGT)の評価]

職場における熱中症予防の目安として、作業内容ごとに熱中症になるおそれのあるWBGT基準値がまとめられています(下表)。「身体作業強度(代謝率レベル)」が高い作業ほど、暑さ指数(WBGT)を下げて行う必要がありますので、WBGT値が下表の基準値を超え、または超えるおそれのある場合には、暑さ指数(WBGT)の低減、休憩時間の確保などの対策を徹底しましょう。

[暑さ指数(WBGT)の評価と評価結果に基づく措置]

※下記PDFは、厚生労働省 令和8年「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」実施要綱より編集・加工しました。
(「表1-1(p.20~21)」と「表1-2(p.22)」を抜粋)

https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/001705090.pdf

キャンペーン期間(5月から9月)中に実施すべき事項 STEP2

準備期間中に検討した事項を確実に実施するとともに、測定した暑さ指数に応じて次の対策を取りましょう。

【作業環境管理】

[暑さ指数(WBGT)の低減]

準備期間中に検討した対策を実施しましょう。

[休憩場所等の整備]

準備期間に検討した休憩場所を設置しましょう。休憩場所には、氷、アイススラリー(流動性の氷状飲料)、冷たいおしぼり、水風呂、シャワー等の身体を適度に冷やすことのできる物品及び設備を設けましょう。水分及び塩分の補給を行えるよう高温多湿作業場所の近傍に飲料水、スポーツドリンク、経口補水液、塩飴等の備付け等を行いましょう。 配備にあたっては、糖分、塩分の含有量が摂取者に分かるものが望ましいです。

【作業管理】

[服装]

準備期間に検討した服装を着用しましょう。作業の性質上通気性の確保等が困難ではない場合は、熱を吸収し、又は保熱しやすい服装は避け、透湿性及び通気性の良い服装が望ましいです。

[作業時間の短縮等]

WBGT基準値を大幅に超える場合は、原則として作業を中止しましょう。WBGT基準値を大幅に超える場所でやむを得ず作業を行う場合は、次に留意して作業を行いましょう。

❶単独作業を控え、休憩時間を長めに設定する。
❷作業中は心拍数、体温及び尿の回数・色等の身体状況、水分・塩分の摂取状況を頻繁に確認する。

身体を冷却する服の着用をしていない等、特段の熱中症予防対策を講じていない場合における「休憩時間の目安」

WBGT基準値からの超過休憩時間の目安(1時間当たり)
1℃程度超過15分以上
2℃程度超過30分以上
3℃程度超過45分以上
それ以上超過作業中止が望ましい

暑熱順化していない作業者においては、上記よりもより長い時間の休憩等が望ましい。
(出典)米国産業衛生専門家会議(ACGIH)の許容限界値(TLV)を元に算出。

[暑熱順化への対応]

7日以上かけて暑熱環境での身体的負荷を増やし、作業時間を調整し、次第に長くしていきましょう。 特に、新規入職者等に対して他の作業従事者と同様の暑熱作業を行わせないよう、計画的な暑熱順化プログラムを組みましょう。 夏季休暇等のため熱へのばく露が中断すると4日後には暑熱順化の顕著な喪失 が始まるため、連休後には、休暇中の活動状況をヒアリングするなどして、必要に応じ、暑熱順化期間の延長や、追加の暑熱順化を行うことも考えましょう。

[プレクーリング]

WBGT 値が高い暑熱環境下で、作業強度を下げたり通気性の良い衣服を採用したりすることが困難な作業においては、作業開始前にあらかじめ深部体温を下げ、 作業中の体温上昇を抑える「プレクーリング」については、体表面から冷却する方法と、冷水やアイススラリー(流動性の氷状飲料)などを摂取して体内から冷却する方法があります。 また、必要に応じて休憩時間中のプレクーリングも検討しましょう。

[水分・塩分の摂取]

安衛則第 617 条により、多量の発汗を伴う作業場では、塩及び飲料水を備え付けることが義務付けられています。 定期的に水分、塩分を摂りましょう。水分等を携行させる等も検討しましょう。

[健康診断結果に基づく対応]

(1)糖尿病、(2)高血圧症、(3)心疾患、(4)腎不全、(5)精神・神経関係の疾患、(6)広範囲の皮膚疾患、(7)感冒等、(8)下痢等の疾病を有する労働者に対しては、医師等の意見を踏まえ配慮しましょう。

[日常の健康管理]

当日の朝食の未摂取、睡眠不足、前日の多量の飲酒が熱中症の発症に影響を与えることを指導し、作業開始前に確認しましょう。

[異常時の対応]

あらかじめ作成した連絡体制や対応手順等の周知徹底を図りましょう。熱中症を疑わせる具体的な症状については表2に掲げる「熱中症の症状と分類」を参考にしましょう。熱中症を疑わせる症状が現れた場合、周囲の作業従事者等は、熱中症が疑われる作業従事者を、必ず、一旦、作業から離し、救急処置として涼しい場所で当該者の身体を冷やし、水分及び塩分の摂取等を行わせましょう。また、症状に応じ、救急隊を要請し、又は医師の診察を受けさせること。 熱中症を生じたおそれがある作業従事者を一人きりにすることなく、他の作業従事者等が見守ることが重要です。

分類 症状 重症度
Ⅰ度 めまい・生あくび・失神
(「立ちくらみ」という状態で、脳への血流が瞬間的に不十分になったことを示し、「熱失神」と呼ぶこともある。)

筋肉痛・筋肉の硬直
(筋肉の「こむら返り」のことで、その部分の痛みを伴う。発汗に伴う塩分(ナトリウム等)の欠乏により生じる。これを「熱痙攣」と呼ぶこともある。)

大量の発汗


Ⅱ度 頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感
(体がぐったりする、力が入らないなどがあり、従来から「熱疲労」と言われていた状態である。)

集中力や判断力の低下
Ⅲ度・Ⅳ度 意識障害・痙攣・手足の運動障害
(呼びかけや刺激への反応がおかしい、体がガクガクと引きつけがある、真直ぐに走れない又は歩けないなど。)

高体温
(体に触ると熱いという感触がある。従来から「熱射病」や「重度の日射病」と言われていたものがこれに相当する。)

重点取組期間(7月)中に実施すべき事項

重点取組期間(7月)においては、特に以下の事項を徹底しましょう。
  • 暑さ指数の低減効果を再確認し、必要に応じ対策を追加する
  • 暑さ指数に応じた作業の中断等を徹底する
  • 水分、塩分を積極的に取らせ、その確認を徹底する
  • 作業開始前の健康状態の確認を徹底、巡視頻度を増やす
  • 熱中症のリスクが高まっていることを含め教育を実施する
  • 熱中症のおそれのある者を発見したときは、躊躇することなく救急隊を要請する

当ページは厚生労働省から発信されている 令和8年「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」実施要綱 を要約しております。詳しくは厚生労働省のホームページをご確認ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000116133.html